新旧とりまぜて。


クロッカスじっと咲く日を待っている
病棟の庭に並びし土筆かな
鶯や上手く啼くほど花開く
ランドセルだけが駆けてく入学式
今年こそヤマザキ春のパン祭り
新調のスーツの並ぶホームかな
沈丁の香り纏ひて通学す
君去りし後にも香る沈丁花
廃校の窓辺に春の日差しかな
学び舎の窓を開ければ春の風
パンプスでまめをこさえる入社式
花吹雪恋する女ここにあり
春雨や光るパンスト帰り道
雨上がり水に映りし柳の芽
花冷えや隣の家より歌聞こゆ
「たかがロック!」叫んでみたい春の宵
春雷の中を進まん新宿駅
満開の友の笑顔と花の宴