使用済みコーヒー粉活用法の注意点
そのまま捨てちゃモッタイナイ。使用済みコーヒーの活用術10選:ライフハッカー [日本版]
上の記事で紹介されている 「使用済みコーヒーの活用術」 の中にいくつかの間違いを発見したので、記しておきたい。
ガーデニングの土
"Azaleas and rhododendrons are acid-loving plants. Coffee grounds have lots of acid in them. Sprinkle this around the azaleas and rhododendrons and it will give them a boost. They will become bigger and they will flower more,"
ライフハッカーの元記事からリンクされているページには上の記述がある。要約すると、「コーヒーには多くの酸が含まれているので、アザレア(ツツジの一種)やシャクナゲなど酸性の土壌を好む植物には最適」 ということである。逆に考えれば、中性やアルカリ性の土壌で育つ植物にとっては有害となる可能性もあるわけだ。植物について素人の僕でだってこれくらいのことはわかるのだから、記事を書くひとはリンク先の原文くらい読んでいただきたいと思う。
ついでに土壌の pH と植物の生育についてちょっとだけ調べてみた。(植物に詳しい方、フォローをお願いします。)
簡単な土壌についての質問 -ある本で、酸性の土壌は植物の育ちが悪いの- 農学 | 教えて!goo
http://www.pref.nara.jp/nogyos/nousou/midori-mini/04dojounosannseido.htm
要点は以下のとおり。
- 日本のほとんどの土壌はもともと酸性である。
- 酸性の土を中和させるには石灰などを用いる。(しかし、雨で流れると酸性に戻ってしまう。)
- したがって、通常アルカリ性の土壌を中和する必要はない。
タバコの臭い消し
これは実際にやってみるとわかるのだが、乾燥させたコーヒーの粉を灰皿に入れると、タバコの火が消えにくくなり、消したつもりがいつまでも煙がもくもく出ている状態になりやすい。(コーヒーの粉には引火しません。)だから、これは止めたほうが良い。
吸殻をゴミ箱に捨てるときに、安全のため水をかけることがあるけれども、水をかけた吸殻は臭いがひどくなるので、そういう状況ならコーヒーの粉をかければ消臭効果があるかもしれない。(これは未確認。)
フライパンの油汚れ落とし
コーヒーの粉で油汚れが落ちるかどうか知らないのだが、コーヒーに含まれる酸のためフライパンが錆びる可能性がある。
フライパンの材質によるのだが、そもそも鉄製のフライパンや中華鍋は油分を落としてはいけない。油膜が剥がれてしまうと逆に焦げ付きやすくなるからだ。(同じ理由から中性洗剤も厳禁。)通常の汚れはお湯をかけて、たわしでこすればほとんど取れるし、どうしても取れない焦げ付きはお湯を張って数分間沸騰させると、木べらでこそげ落とせるようになる。洗った後、水分は火にかけて蒸発させ、フライパンを冷ましてから油をひいておくこと。
我が家のフライパンはこの方法で何十年も使っている。