クルト・マズア/ベートーヴェン 『交響曲第9番』

N響第九に異変あり!: 英楽館
 12月22日、クルト・マズア指揮 NHK交響楽団の第九で、とんだハプニングが起ったらしい。同日の演奏が大晦日にテレビ放映されたので見てみたが、第3楽章の NG 部分はカットされていた。(ちょっと見てみたかったんだけど、仕方ないやね。)
 マズアについてはちょっとだけ思い出がある。10代の頃、マズア指揮 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団演奏の第九が、父のレコード棚にあったのだ。2枚組で、1楽章ごとにレコードをひっくり返さなくてはならないものだった。それが僕にとって、初めて全曲聴きとおした第九だったのである。
 感動した。ベートーヴェンはなんとなく苦手で、いまだにほとんど聴かないのだが、第九だけは聴くようになった。あとから聴いたバーンスタインショルティに比べたら地味なんだろうけど、そのときの感激は忘れられないのである。
 NHK の番組で、マズアは 「第九は平和のメッセージだ」 というようなことを語っていた。20年前、ベルリンの壁崩壊の頃には平和的解決を要望するメッセージを出し、統一ドイツの大統領候補にも挙げられたという。
 現在のマズアは82歳。いまだに成長を続けるアーティストである。


ベートーヴェン:交響曲第9番

ベートーヴェン:交響曲第9番

 マズアの第九には、少年少女合唱団が加わっている。(N響にも参加してましたね。)「喜びの歌」 に 「天使の響き」 が加わっているのである。