パパゲーノとパパゲーナ

 モーツァルト作曲のオペラ 『魔笛』 から。
 メイン・ストーリーとはあまり関係がないのに一番人気があるのが、鳥刺し男パパゲーノ。「鳥刺し」というのは森に住み、鳥を狩る人のことだが、なぜか鳥の羽だらけの服を着て、頭にはクチバシのついた帽子をかぶっている。主人公が倒した竜の死体を見つけて、おれが倒したんだ! と思いこんだり、彼女がほしいよ〜と歌ったりしている陽気な人物です。
 最後のほうで、なぜか同じようなコスプレをしている鳥刺し女パパゲーナに出会い、二人は結ばれてめでたしめでたし、という他愛もないお話なんだけど、この二人のデュエットが素晴らしいんですよ。
 歌詞はこんな感じ。(以下、超意訳。)

パパパパおまえ、おれの女房?
パパパパそうよ、あなたのものよ
パパパパじゃあ子供作ろう
パパパパ作りましょう
パパパパ産んで
子供の名前もパパパパつけよう
パパパパこれは大変
パパパパそれはいいな

 文字だとわけがわからないので、音楽を聴いてみましょう。

 レヴァイン指揮、メトロポリタン歌劇場公演から。Manfred Hemm と Barbara Kilduff という二人が歌っています。このパパゲーナは最高にかわいくて素敵。