第2講 樋口一葉『たけくらべ』(1)
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講義ノート
講義の最中にとったノートをほぼそのまま写したものなので、文責はすべて kanimaster にあります。
- 樋口一葉の 「一葉」 は雅号。漱石、藤村、啄木、紅葉、鏡花など、雅号はすべて音読みである。
- 明治維新後、新しい文化(文学)が出るまで、20年くらいかかった。
- 樋口一葉は、明治5年生まれ。明治29年没。(満24歳)
- 一葉は東京生まれ。本籍地は、父親の出身地である山梨。
- 林真理子も山梨出身。
- 吉原について
- 一葉は、《萩の舎(はぎのや)》 歌塾に入り、和歌を習った。
- 女戸主
- 新聞小説家・半井桃水
- 一葉は、生活していくために、小説を書いた。
- 新聞小説と新派
- 『たけくらべ』について
- 吉原周辺の子供たち(15歳前後)を描いている。
- 主人公・美登利が娼婦になることを予感させて終わる。
- 擬古文。
- 井原西鶴は、明治に再発見された。
- 一章について
- 声に出して読むと、調子が良い文章。幸田露伴 『五重塔』 も同様。
- 人力車は明治以降のもの。車輪(スポーク)を作る技術の発達による。
- 「かつふつ」……あとで調べること。(⇒調べた。http://ext.dictionary.goo.ne.jp/leaf/jn/36177/m0u/%E3%81%8B%E3%81%A4%E3%81%B5%E3%81%A4/)
- 「年増」……二十歳すぎの女。
- 冒頭の情景描写は、当時の読者にもわかりにくい。知識人向け。新聞小説向けではない。
- 「地廻り」……やくざ。
- 映画とやくざとの結びつきについて。『ミンボーの女』
- 「木やり」……大工。大工が歌を歌った。ワーグナー 『ニュルンベルクのマイスタージンガー』にも描かれるように、職人が歌を歌うというのがあったようだ。
- 「三百という代言」……弁護士。
- ヒーロー・藤本信如。
- 「釈」……僧侶。
次回
- 二章の朗読を練習すること。
- 結末については初潮説と初店(処女喪失)説があり、現在は初店説が主流となっている。