プライドの高そうな表現

「すべからく」の用法が正しいか間違っているかに関係なく、文章や発言の中に「すべからく」の言葉を使う人はプライドが高いのではないか? または、自分の教養の高さをひけらかしたいか、語彙の多さを見せつけたいか、見栄を張りたいか、背伸びした表現を使いたいか、のいずれかだろうと思われる。


「すべからく」のこと、その4 - takoponsの意味

 僕もプライドが低いわけではないので、見栄を張ったり背伸びをしたりすることが多いのだけれども、こういった決まり文句(というか常套句)は常々気になっている。

彼の行方は杳として知れない。

 「はっきりわからない」ではだめなのか。

寡聞にして知らない。

 辞書には「見聞の狭いこと。主に謙遜の意で用いる。」とあるが、ちっとも謙遜になっていない例である。

蓋し名言である。

 本来の語義を失い、もはや「名言」にかかる枕詞と化しているようである。
 これらの月並みな表現は須く濫用を慎むべきだと思う。