2009-10-16から1日間の記事一覧

通院

朝寒し関節の鳴る蒲団かな レントゲン室に置かれし檸檬かな 秋の蚊と思へばかゆし注射針 秋風や足に食ひ込む補装靴 立冬まで加療要すと診断書 荒治療耐へし褒美のチロルチョコ 病院の通ひ路遠し秋の暮

続・手のひらをながめる

島崎藤村の自伝的小説の主人公が、自分の 《手のひらをながめる》 という行動について、先日、以下のように書いた。 どちらも共通して、亡き父――暗い淫蕩の血が流れ、狂死した父――を思い起こすきっかけとして描かれる行動なのだろうと思う。 手のひらをなが…