笠井紀美子 with Herbie Hancock / Butterfly

バタフライ

バタフライ

  • 1979年10月録音。
  • Kimiko Kasai (vo), Herbie Hancock (key, vocoder), Bennie Maupin (ss, ts), Ray Obiedo (g), Webster Lewis (Hammond organ, key), Paul Jackson (el-b), Alphonse Mouzon (ds), Bill Summers (perc), Mari Kaneko, Yuka Kamebuchi (chorus)
  • ジャズ・ヴォーカリスト、笠井喜美子とハービー・ハンコックのコラボレーション・アルバム。バック・バンドは 《ヘッドハンターズ》 で、アルバム "Directstep" のときと同じメンバーである。笠井とハービーは78年にも "Chameleon" をレコーディングしているので、本作は2回目の共演ということになるが、今回は東京での録音だ。
  • 全8曲入り。うち6曲がハンコック作曲で、4曲には彼の妹 Jean Hancock が歌詞を書いている。(3) は当時のヒット曲だろうか? 詳細不明。(8) "As" はスティーヴィー・ワンダー作曲。(スティーヴィーの原曲ではハービーがエレピを弾いていた。)
  • アップテンポの (1) と (6) が圧倒的に良い。ヴォーカルもバンドもノリノリで、ハービーのヴォコーダーとの掛け合いもバッチリだ。
  • (5) 「処女航海」は6年連続7回目のレコード化! ハービーは来日するたびに「処女航海」を録音しているのではないか。
  • 笠井喜美子は当時、日本を代表する女性ジャズ・ヴォーカリストだったのである。だが、今の耳で聴くと声は細いし、声域はそんなに広くないし、ちっとも上手いとは思えない。(ジャズではないが)宇多田ヒカルMISIA などのシンガーが登場してから、日本の女性ヴォーカルは全体にレベルが上がったわけで、実に隔世の感がある。