Weather Report / Sportin' Life

sportin' life

sportin' life

  • 1985年録音。
  • Josef Zawinul (key), Wayne Shorter (ss, ts), Omar Hakim - (ds, vo), Victor Bailey (el-b, vo), Mino Cinélu (perc, ac-g, el-b, vo), Bobby McFerrin, Carl Anderson, Dee Dee Bellson, Alfie Silas (vo)
  • マイルス・デイヴィス・グループに在籍していたパーカッション奏者、ミノ・シネルが加入。リード・ヴォーカルを披露している異色のアルバム。
  • (1), (2), (3), (8) がザヴィヌル作曲。(5), (7) がショーター作曲。(4) はシネルが作詞・作曲。(6) はマーヴィン・ゲイの大ヒット曲のカヴァー。
  • (1), (3), (5), (8) はボビー・マクファーリン他によるコーラスが加わったエスニック・ナンバー(どれも似たような曲)。(5) はマクファーリンのボイス・パーカッションが聴けるのだが、当時の彼の人気と実力を考えると中途半端というかもったいない使い方だと思う。あと、ミキシングのせいだと思うのだけど、全体にベースの音が他の楽器に混ざってしまい、目立たなくなっている。
  • (4) は新加入のミノ・シネルを大々的にフィーチャーしたヴォーカル・ナンバー。アコースティック・ギターとベースもシネルが弾き、バック・ヴォーカルはベイリーとハキムが歌っている。ザヴィヌルとショーターのソロは最後のほうに登場する。決して悪い曲ではないのだが、わざわざウェザー・リポートの名前を使ってやるほどのものなのか疑問。
  • (6) "What's Going On" はマーヴィン・ゲイ(1939〜1984)の大ヒット曲。これだけヴォーカル曲が多いアルバムなのに、この曲に限ってなぜかインストゥルメンタルである。歌がないとつまらない曲なのに。
  • (7) はショーターとザヴィヌルのデュオ。この二人のデュオ曲は今までにも何度かあったが、これが一番良い。安易なユニゾン・フレーズがなく、きちんと計算されたアレンジになっていて、ショーターのソプラノのザヴィヌルのシンセの音がひたすら美しい。ウェザー・リポートが輝いた最後の一瞬である。