Wayne Shorter / Adam's Apple

Adam's Apple

Adam's Apple

  • 1966年2月2, 24日録音。
  • Wayne Shorter (ts), Herbie Hancock (p), Reggie Workman (b), Joe Chambers (ds)
  • ブルーノート第7作。前衛的な前作 "The All Seeing Eye" とは対照的に、ジャズ・ロックを取り入れた明快なアルバムである。
  • オリジナル LP は全6曲入り。(2) はジミー・ロウルズ作曲。CD 追加曲の (7) はハービー・ハンコック作曲。ほかはショーター作曲。

……ウェインによれば、ウルフとライオンのふたりのプロデューサーは基本的に自由にさせてくれたが、彼らがリー・モーガンの『ザ・サイドワインダー』を成功に導いたソウルフルな即興演奏を自分にも求めていたのは明らかだったそうだ。「はっきりと売れ線に走れとは言われなかった。でも、彼らはドラマーを脇に読んで、もう少しグルーヴを加えようとしていた。『アダムズ・アップル(Adam's Apple)』は、彼らの意向に一番沿っているんじゃないかな」。


 ミシェル・マーサー 『フットプリンツ 評伝ウェイン・ショーター潮出版社

  • (1) は8ビートのジャズ・ロック。何度聴いてもワクワクするかっこいい曲。ハービーのピアノも飛び跳ねているし、チェンバースのドラムもばっちり。
  • (3) はボサノヴァ。複雑なコード進行に、キメの多いリズム。この路線は今までなかったはず。
  • (4) は後にマイルス・デイヴィスクインテットでも取り上げられ、ショーターの看板曲となった "Footprints"。印象的なピアノとベースのリフに、ショーターが不思議なメロディを乗せていく。
  • 本作でのショーターのテナーの音は全体に抑えめなのだが、耳に残るフレーズが多く、60年代のアルバムの中では一番たくさん聴いているかもしれない。