3・11

鎮魂のうたを三月十一日
幼子も二歳となりて篝火花(シクラメン
春灯のみちのくの地に少しずつ
看護師の宮城訛りや辛夷咲く
みちのくの訛りこぼるや春セーター
消防団の子の敬礼や山笑ふ
宮城野の子より蒲公英もらひけり
あの春に抱いた子が持ち上がらない
三月や変らぬものと変るもの