俳人死亡かるた 「俳句とはお茶のボトルのあれですか」

デザイナー、IT、研究者、記者… 業界愚痴綴る「死亡かるた」が大流行 : J-CASTニュース
 「死亡かるた」なるものが流行っているそうなので、ちょっと作ってみました。

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  • かるたにしてはちょっと長いんですが、俳句っぽく五七五にしてみました。(破調、字余りもあります。)
  • Twitter で「#俳人死亡かるた」というハッシュタグをつけて作ったものなので、何人か参加して下さった方もあるのですが、以下は僕のツイートのみとなっております。
  • 死亡しかけたので「ゐ」と「ゑ」はありません。
  • 五七五だし、ほとんど季語も入ってるのですが、基本「あるあるネタ」なので、どちらかというと川柳にちかいものになっています。
  • 「この程度では死亡しない」というご意見もいただきましたが、僕は何度も死にました。

俳人死亡かるた(可児編)

あ 「秋深しあと二十句を今日中に」 

い 「いつも同じ場所を添削される秋」 

う 「梅擬清記用紙の字が読めず」 

え 「えっこれが新人の句か紅葉散る」 

お 「おっさんの女言葉や暮の秋」 

か 「数へても数へても栗の一字の余りけり」 

き 「季重なりは放つておけよ萩と月」 

く 「句またがり何度数へても凶作」 

け 「兼題の難し過ぎて秋の暮」 

こ 「この秋は逆選ばかりもらひけり」 

さ 「酒だ酒だ二次会荒れる野分かな」 

し 「新刊の句集売れずに焚火かな」

す 「硯洗ふ投句すれども選のなき」 

せ 「席題をその場でググる夜長かな」 

そ 「その俳句深夜アニメのネタだよね」 

た 「大根も引いたことなき兼題よ」

ち 「力尽きてもう何も出ず秋惜しむ」

つ 「付きすぎを云はれて悔し枯尾花」

て 「手書きの句達筆すぎて菊膾」  

と 「鳥渡る句会の日取り忘れをり」 

な 「名も知らぬ花を詠みたき花野かな」 

に 「苦瓜や今日も佳作に留まりき」 

ぬ 「ぬくめ酒長き説教聞いてをり」 

ね 「猫の句を嫌ふ犬派やねこぢやらし」 

の 「野葡萄や取り逃がしたる句の酸味」

は 「俳句とはお茶のボトルのあれですか」 

ひ 「鵯や選句の時は静粛に」 

ふ 「ぶらんこは春の季語なり不承不承」 

へ 「へこき虫ばかり記憶に残つてゐる」 

ほ 「褒められてもそれつきりなり薄紅葉」 

ま 「魔界より来たる刺客や菊の花」 

み 「身に入むや本買いすぎて懐も」 

む 「無選句の短冊焚いて秋時雨」 

め 「名月やそこから先が続かない」 

も 「もつてのほかは秋の季語なり知らんがな」 

や 「山さへも粧ふといふのにお前らは」 

ゆ 「雪女郎写生句詠んで全員死亡」

よ 「予選では取っていたのよ月の句を」

ら 「落葉やあとは野となれ山となれ」 

り 「立冬の日付毎年忘れけり」 

る 「瑠璃鶲類句類想死屍累々」 

れ 「蓮根も掘ったことなどなかりけり」 

ろ 「炉話や俺にもちょっと言わせろよ」 

わ 「我が菊の句が一番と思ひしが」 

を 「女郎花句帳失くして茫然と」

ん 「んーこれはただの愚痴なり死亡かるた」