ロック俳句

春の日や亡き子を謳うクラプトン
もう一度声を聴きたやカレンの忌
目覚ましの音で沸き立つ狂気かな
春眠をむさぼる原子心母かな
体制をシドが壊した二分半
立春の夜はハートに火をつけて
アンジーと我の別れる時来たり
春浅し眠りを誘ふメロトロン
ハモンドにナイフ突き刺すトリオかな
フリップの不協和音や椅子の上
土曜日の公園楽しシカゴかな
S席でフレディ観たり武道館
我ら皆壁の一部の煉瓦かな
息白きルーフトップの熱さかな
静けさの音に聞き入り我は見ぬ
紫のけむりぐるぐる空にキス
不帰(かえらず)の宿ぞ楽しきカリフォルニア

特集:キングクリムゾン俳句

誰も皆スキゾイドなり今世紀
春風に語れど何も聞かざりき
混迷は墓碑銘なりと詩人哭く
春うらら月の子踊る浅瀬かな
朧夜に紅のさす王の宮


クリムゾン・キングの宮殿 (ファイナル・ヴァージョン)(紙ジャケット仕様)

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