Tony Williams "Spring"

Spring

Spring

 1965年録音。天才ドラマー、トニー・ウィリアムス19歳のときの作品。彼のドラム、特にシンバル・ワークはシャープで心地よいのだが、このアルバムは、御大マイルス・デイヴィスが病気休業中に制作された“ちょっと前衛やっちゃいました”感のある微妙な出来具合のフリー・ジャズである。改めて聴いてみると、曲も演奏も地味なのだ。
 メンバーは、ウェイン・ショーター(ts)、サム・リヴァース(ts)、ハービー・ハンコック(p)、ゲイリー・ピーコック(b)、トニー・ウィリアムス(ds)。ピーコックの重量感のあるベースが素晴らしい。(彼はその後しばらく引退。70年代に復帰以降、キース・ジャレットらとトリオを結成し現在に至る。)