Bill Evans / Alone (Again)

Alone Again

Alone Again

 『アローン』以来7年ぶりとなるピアノ・ソロ・アルバム。7年ぶりだが、7年前とはかなり違った雰囲気の作品となっている。音の数がさらに多く、リズムはよりスウィングしているのだ。
 全5曲入り。1曲が6〜13分と長めの演奏である。もはやトニー・ベネットもエディ・ゴメスもいない。共演者がおらず、何の制限もなくなったスタジオの真ん中で、エヴァンスのピアノはひたすら美しい音を紡いでいく。スタンダード・ナンバーばかりだが、明るい曲調の選曲が多い点、好感がもてる。ピアノの音質まで明るく感じるのは、良くも悪くも1970年代の「音」だからだろうか。