Chet Baker / Chet

チェット+1

チェット+1

 イケメン・トランペット奏者チェット・ベイカーによるバラード集。ベイカーは歌(ヴォーカル)もうたうひとだが、本作はインストゥルメンタル・アルバムである。
 スロー・ナンバーばかり並んでいて、しかも異様にテンポが遅い演奏だ。ビル・エヴァンスの参加によって、人気作となっているものの、彼のピアノは目立たず、コード・プレイに関してはケニー・バレルのギターに負けている気もする。
 部分的に良い面もあるとは思うが、通して聴くと眠くなってしまうのだ。名盤 "Chet Baker Sings" のクールな感じを期待すると、がっかりする。残念な作品である。