イーグルス/ホテル・カリフォルニア


  • イーグルスは『呪われた夜』(1975年)あたりからリアルタイムで聴いていたバンドだけど、CD を持っていなかったので、『ホテル・カリフォルニア』(1976年)を購入。
  • 歴史的名盤としての評価が定着しているものの、アルバム全体を通して聴いたのは初めてかも。
  • とにかくハズレなし。全部名曲であり、トータル・アルバムとして作られていることがわかる。
  • 70年代を一気に駆け抜けたバンドの絶頂期・円熟期の演奏であり、極めて優れていると同時に、その後のバンドの解体を予感させる "かなしさ" をも持ち合わせているように感じる。この点において、カーペンターズの 『ナウ・アンド・ゼン』(1973年)に共通するものがあると思う。
  • 演奏内容は、多重録音の多用、凝ったアレンジ、豪華なストリングス等、非常に丁寧に作られている。
  • それだけに、やや息苦しく感じる部分もある。バンド初期の爽やかさを捨ててしまったわけだが、この鬱陶しいまでの緊張感が本作の特徴といえるのではないだろうか。
  • Amazon で検索すると、本アルバムは毎年のように再発売されていることがわかる。購入したのはおそらく2005年発売のもの。中の日本語解説には2003年の日付が記されている。。非常に詳しくかつ分かりやすく記述されていて、バンドの歩みから本アルバムの歴史的位置づけまで、若いリスナーにも理解できるように書かれている。(ワーナーの再発CDはときどき、アルバム初出当時の解説がそのまま収録されているものがあって、今読むとおかしいものが混ざっているので、これは良いと思った。)
  • アルバム・ジャケット、歌詞カードと対訳、解説ともに優れている。昔のレコードは、こういう風に作られ、売られていたんだなあと改めて思う。


ホテル・カリフォルニア

ホテル・カリフォルニア