第12講 泉鏡花 『歌行燈』(1)
http://homepage2.nifty.com/akoyano/juku/top.html - 文学コース
講義ノート
講義の最中にとったノートをほぼそのまま写したものなので、文責はすべて kanimaster にあります。
なお、本日の講義会場は和室のため、ホワイトボードがなく、ちゃんとノート出来なかった部分があります。
- 泉鏡花は金沢出身。
- 鏡花の本名は鏡太郎。
- 能楽について
- 小鼓(こつづみ)、大鼓(おおつづみ)、太鼓(たいこ)、笛(能管)。
- ワキ……最初に出てくる。
- シテ……主役。
- 女役は歌舞伎と違って、女に見えてはいけないという決まりがある。
- 能楽は武家のものだった。
- 下層町人は歌舞伎さえ見られなかった。
- 江戸時代は現代よりもはるかに格差社会だった。生活も不便だった。
- 田中優子。杉浦日向子。
- 隠居というのは、跡継ぎがいるから成立する。
- 能楽をまねた歌舞伎のことを松羽目物という。「勧進帳」など。
- 能は儀式なので、元々拍手はしなかったのではないか。
- 謡と仕舞。
- 狂言師……途中で登場して、話の筋を説明する。
- シテ方はシテのせりふしか知らない、筋すら知らない人もいる。
- 昔の映画俳優はその場でせりふだけ渡されて撮影していた。映画が完成するまでどんな話なのか知らないのは普通だった。
- 鏡花は明治6年生まれ。樋口一葉より一つ年下。
- 明治26年、『冠弥左衛門』 を発表。紅葉の助言によって完結、出版した。
- 脚気のため帰郷している。
- 明治27年、『義血侠血』……「瀧の白糸」という題で、新派で上演された。
- 貧民に対する同情が強い。
- 明治28年、『夜行巡査』、『外科室』
- 『夜行巡査』 は悲惨小説と呼ばれている。
- 『外科室』 は坂東玉三郎監督で映画化された。1時間弱の短い映画。
- 鏡花はお化けを信じていた。
- 鏡花は近代恋愛至上主義者。「親同士が決めた結婚に愛はない」と主張した。
- 明治29年、『照葉狂言』
- 役者との出会い。
- 『たけくらべ』 が発表された年。
- 明治30年、尾崎紅葉 『金色夜叉』 発表。
- 明治36年、紅葉、36歳で胃癌で死去。
- 源氏物語は軟弱だと言われていた。
- 紅葉の没後に、すずと結婚。
- 明治40年、『婦系図』
- 明治41年、『草迷宮』は最高傑作。
- 長年忘れられていたが、1960年代に澁澤龍彦が再評価した。
- 明治43年、『歌行燈』、『白鷺』
- 昭和14年、鏡花没。
- 秋声は「なぜ早く知らせなかった!」と嘆いた。