第8講 田山花袋 『蒲団』(1)
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講義ノート
講義の最中にとったノートをほぼそのまま写したものなので、文責はすべて kanimaster にあります。
- モテる男は 『蒲団』 が嫌い。
- 『少女病』 について
- 若い女のことは全部 「少女」 と呼んだ。
- 『蒲団』 の変なところ
- 田中の関西弁が変なのは、以前から指摘されている。
- 「渠(かれ)は名を竹中時雄と謂った。」……三人称の私小説
- 「あれだけの愛情を自身に注いだのは単に愛情としてのみで、恋ではなかったろうか」……本当に愛情があったのか?
- 芳子は作家・時雄を慕って上京したが、この小説からは彼がどの程度の作家だったのかわからない。
- 語り手論
- 私小説はきちんと定義されたことがない
- 語り手論(つづき)
- 森鷗外 『雁』……語りの失敗
- 語り手(友人)が知らないはずのことまで書かれている。(お玉のオナニーなど)
- 竹森天雄
- 友人があとからお玉に聞いた、という解釈には無理がある。
- 森鷗外 『雁』……語りの失敗
- 三浦太郎
- 中村光夫の小説 『ある愛』 について
- 室生犀星 『蜜のあはれ』 は金魚に恋をする小説。その金魚にもモデル(女性)がある。
- 田山花袋は群馬県館林出身。(当時は栃木県だった。)
- 1990年代に出版された書簡がある。花袋と岡田美知代との間に交わされた手紙。
- 20代のときに、『ふる郷』 を書いた人気作家だった。
- 岡田美知代は、芳子のモデル。備後(広島)出身。
- 花袋は洋書読み。フランス文学、ロシア文学などを英訳本で読んでいた。
- 花袋は晩年の写真が出回っているが、若い頃の写真はもっといい男である。(参考リンク)
- 美知代はそんなに美人ではない。(参考リンク)