2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧
夜半過ぎて見よ名月の輝けり 名月や木立に影を作りつつ 風早く雲の切れ間に今日の月
コロッケを二十個揚げて野分かな コロッケの売切れ多し九月尽
えー、最初に結論を書きます。 自由律俳句を作るの止めようと思っています。 2011年夏、 iPhone に歳時記アプリを入れて以来、Facebook や Twitter に俳句を書き散らしてきました。そして、今年の春ごろでしたでしょうか、自由律俳句と出会い、種田山頭火や…
懐に体温計を小望月 待宵を飛んで行きたし雲の果 待宵や体育館に影のさす 待宵やケイト・ブッシュを聴きながら
忘却の彼方に消えし秋の蝶
秒針の震へてをりぬ秋の雨
はららごの粒を数へて分けにけり*1 *1:「はららご」秋の季語。イクラのこと。
電撃の走るこしあんおはぎかな 秋の朝ストッキングは輝けり 秋高し蹄の音も軽やかに
新しき雨靴履いて秋の興 秋興や味玉つけて味噌ラーメン 秋興や男名前の名刺持つ
秋分や内ポケットに海潮音 秋分や祖母の作りし玉子とじ
堀本裕樹公式ブログ |第16回たんぽぽ句会のお知らせ 9月20日(木)、第16回たんぽぽ句会に参加。以下の6句を投句しました。 朝顔の色のクレヨン減りにけり 朝顔やゆつくり走る路線バス 陸橋の下を潜るや赤蜻蛉 とんぼ撮る人の頭にとんぼかな 黒髪に染め戻さ…
賢治の忌おれはひとりの修羅なのだ
虫籠を積みしトラック横転す 虫籠や見知らぬ虫の混じりをり 虫籠に誰かの指のやうなもの 虫籠や急行相模大野行
まつ先に猫の朝餉や汀女の忌 食卓に一輪挿しや汀女の忌
足元に銭落ちてをり杜鵑草(ほととぎす) 裏庭にアダムスキー型ほととぎす
隣人の痰切る音や獺祭忌 あの頃も戰のありき糸瓜の忌
添水鳴る音数へつつ寝ねにけり*1 *1:添水(そふづ)。鹿威(ししおど)しとも。「水の流れを利用して、竹筒が石にあたって大きな音を立てるようにした装置。」(『合本 俳句歳時記』角川学芸出版)
小ねずみを埋めた場所から思い草 きせる草午後の講義の長きこと*1 *1:思草(おもひぐさ)。南蛮煙管、煙管草とも呼ばれる。
秋の夜や猫はしつぽで応えつつ 反骨の鮭一斉に川上る 手掴みで鮭を捕へし胸毛かな 鮭打や思ひ出しても腹の立つ 鮭打や内地のもんの言ふことは
鳥渡る髪を肩まで伸ばしけり 鳥渡る赤いヒールの靴履いて 渡り鳥母さんあれを見てください
堀本裕樹公式ブログ |◆第23回いるか句会告知 9月15日(土)、第23回いるか句会に参加。以下の6句を投句しました。 ひつそりと桃を喰らふや薄あかり 恋人の剥く白桃が一番好き 渡り鳥ひしめき合つて憩ひけり 鳥渡る頃に課長は転勤す 虫の夜や次郎は今日も帰…
イヤホンを二人で一つ碇星*1 *1:碇星(いかりぼし)はカシオペアの和名。秋の季語。
秋遍路コンビニ前に集合す 相席になりし異人や秋遍路
秋すだれ猫のおもちやとなりにけり 秋簾着替へる男いや女
部屋中に風船葛蔓延りぬ*1 揺れさうで揺れぬ風船葛かな *1:へやじゅうにふうせんかずらはびこりぬ
ピーマンの中の空気は何処より ノー・ピーマン・ノー・クライ
秋場所や大きな手形飾る店 秋場所やここで交通情報です 秋場所や何時の間にやらタメ口に 秋場所や巨人大鵬玉子焼 両親の土産話は九月場所
唐黍や一粒残る喉の奥 唐黍を食べる二人は沈黙す 人類の叡智なるかな焼唐黍 荷台より玉蜀黍の落ちにけり
伝説のウェブデザイナー | 株式会社LIG 秋の浜埋められたる社長かな 胸までも社長埋めし秋の浜
コンポタは売切れてをり白露かな オルガンの前奏曲の鳴る白露 冷し中華終りたる由白露かな 医者よ何故首を傾げる白露の日 だんだんと声の小さくなる白露 白露過ぎて銚子幾つや月は未だ